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SMにおける八百長問題

AVやSMショーに出る時、M役なので極力女王様に逆らうような芝居をすることにしている。
特に縛られる時は、緊縛作業の邪魔にならぬよう気をつけながら抵抗しているかのように見えるよう身をよじる。
SとMが仲良く打ち合わせているようなプレイは見ていてしらけるからである。

主人は単独で主人だが、奴隷は主人がいなければ奴隷にならない。
寺山修司の戯曲に主がいなくてパニックになる奴隷達の話があるが、Mの立場というのはSとの相対的な関係上成り立つものだ。
従って、Mは常に主となるSを求めている。

Sは嫌がる相手を責めたい。
Mは強制されて無理やり責められたい。
マゾヒストがサディストに従順につくすというスタイルはどちらも求めていないのだ。
強制し強制されることを、お互い自由に楽しんでいる。

SMは八百長なのだ。






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