我国において、SMの三大アイテムとして認知されているのが縄・鞭・蝋燭です。
歴史的に考察しますと、縄緊縛は罪人の動きを封じることを目的として発展し、鞭は農耕馬などを働かせるために使われたものです。
いずれも、相手に何らかの苦痛を与える道具なわけです。
蝋燭は灯り取りの道具であり、三つのうち、これのみが本来の目的以外に使用されています。
近所の家に遊びに行って、縄や鞭が壁にかけてあったら大抵の人は不振に思うでしょうが、蝋燭が置いてあっても特に深くは考えないでしょう。
我々マゾ側にしても、手足に縄や鞭の痕がくっきりついているより、蝋が残っている方が言訳もしやすいものです。
こうした日常品を主従のプレイに使うという先人の知恵を思うにつけ、SM行為は大いなる文化遺産の継承であるとの感慨を新たにいたします。
知り合いのM女性は、ノーマルな友人たちが部屋に来た時、床に紅い低温蝋燭が一滴落ちているのを見咎められ
「あっ、いけない。今日、私生理なの。これは蝋じゃなくて血よ」
と、堂々と弁解し、男友達の方が赤面したといいます。
蝋燭プレイの欠点は、後始末が大変なことです。
*火傷には十分注意してください